無花果/イチジク(Ficus carica)の「Smyrna(スミルナ)」タイプについて調べていたところ海外のとある記事に「乾燥イチジクから実生ができます」と記述があったので、真相を確かめるべく早速、試してみることにしました。😊
ちなみに私は、乾燥イチジクの甘味と種のプチプチ感が大好きです。😍
準備するもの
- 乾燥イチジク
- コップ(イチジクを水に浸す容器)
- 水
- 透明プラスティック・カップ(約420ml 14オンス)
- 透明プラスティック・カップに合うフタ(穴あきタイプ)
- ココピート・ココファイバー(細かいタイプ)
- パーライト(黒曜石)
「乾燥イチジク」は、「オーケーストア」で市販されていたトルコのイズミル産(Izmir, Turkey)の有機イチジク(スミルナ)を使用しました。品種は、「Sari Lop(サリロップ)」と思われますが、不明です。
無添加の天日干しされた乾燥イチジクを選びましょう!
「コップ」は、乾燥イチジクを水で戻せるサイズのもの「水」は、軟水を使用しました。
「種」を発芽させるための用土は、「種まき用の土」でも十分かと思います。私は、ココピートとパーライトを使用しました。
イチジクの種子を抽出する
先ほどの店頭で販売されていた乾燥イチジクを取り出してコップに入れます。
実が全て浸かるくらい水を張ります。
一晩、このまま漬けておきます。初日は、これだけ。
一晩明けて、ふやけたイチジク
イチジクをフォークなどで解して中身の種子を取り出します。
浮いた種子や解した果肉を流して除きます。
浮いている種子は、発芽しないので使用しません。
底に沈んでいる種子を使います。
上澄みを除いて再度、水を注いで濯ぐを3~5回くらい繰り返して底に溜まった種子だけを残します。
播種(種まき)します
種まき用に透明プラスティック・カップ(約420ml 14オンス)くらいの容器を使用しました。
種まき用の用土は、市販されている種まき専用の用土で問題ありません。
私は、「ココピート(細粒)」と「パーライト」を1:1で混ぜたものを使用しました。
用土は、種をまく前に予め湿らせてください。
用土は、容器の底に水が溜まらないくらいに、まんべんなく湿る程度に保水させます。
先ほど種子(写真の黄色ぽい粒)をなるべく全体に広がるように用土の表面へ爪楊枝などを使いながら播種(種まき)します。
種子には、「好光性種子」や「嫌光性種子」と言って発芽に光を必要とする種子としない種子があります。
イチジクの種子は、「好光性種子」とのことなので蒔いた種子へ上から土を被せません。
霧吹きなどで種子や用土の表面を湿らせます。
フタをして保湿の状態にします。
発芽までの管理
発芽までは、直射日光を避けて、明るい日影やレースカーテンごしの場所で管理しましょう
1日、12時間くらいの照射で約20℃前後の気温環境で管理しましょう。
イチジクは、乾燥に弱いのでフタをしたカップの中が常に湿っている状態を保ちましょう
暑すぎると種子が蒸れてしまうので注意が必要です。
カビが発生する場合は、フタを外して乾燥しないように管理してください。
発芽については、後日に報告させていただきます。
Smyrna(スミルナ)について
冒頭でイチジク(Ficus carica)の「Smyrna(スミルナ)」について調べていたとありますが、トルコ産の乾燥イチジクは、ほぼ「Smyrna(スミルナ)」になります。「Smyrna(スミルナ)」は、「Caducous(カデューカス)」という遺伝形質(発育するには受粉が必要なイチジク)になるそうです。
イチジクの「Kadota」などは、「Common(コモン)」タイプといって「単為結果性」なので受粉しなくても果実が発育するとされています。
「Smyrna(スミルナ)」タイプのイチジクは、「単為結果性」では、ないそうです。通常、受粉しないと果実が発育しないとされています。
イチジクの受粉には、「イチジクコバチ」の共生による受粉の助けが必要とされていて自然(風に運ばれて)には、受粉しないのが通常です。
ここ日本には、「イチジクコバチ」が存在しないとされていて受精しないのが通常です。なのでトルコ産の乾燥イチジクから実生して成長しても果実を得ることは、困難となります。
「えっ?!先に言えよ!」となりますよね?🤣イチジクの果実が食べれなければ「価値がない」「だまされた」「偽物のイチジク」など言われることがありますが、トルコ産の乾燥イチジク(Smyrna)は、食べれますし、もちろん偽物でもありません。
それでは、日本で「Smyrna(スミルナ)」タイプのイチジクを結果させて食べるには…次回、お楽しみに!
それでは、マタ😊🙌
事後報告
あれから発芽の兆候が無かったので6月の中旬頃に他の有機乾燥イチジク(トルコ産)も蒔いてみたんですね
本日、2024年07月13日(土)諦めかけていたんですが😅ふと発芽管理のカップの中を覗いてみると…
えっ!?えっ!?えっ!?
もっ!もしかして
えっ!?一つだけ発芽?フタは、閉めてたから他の雑草の可能性は、低いと思うケド
始めてのイチジク実生なので確信が持てません。🤣
どなた様か判定していただけますか?😅
しばらく様子をみてみます。雑草だったらゴメンナサイ🙏🙌
先ほど、イチジクの神のような方へ確認していただきました。どうも雑草のようです。お騒がせしました。ゴメンナサイ🙇
「よく見ると写真の下に発芽しているものがある」とご指摘をいただきました。
また、経過を報告させていただきます。
イチジクを種から育てる記事が少なくて困っていました、こちらに辿り着き、記事をとても興味深く読ませていただきました!
実は私も同じ実験をしようとして、【青皮】といわれる品種(威海青皮)のドライイチジクを取り寄せたんです。
ただ、この品種が種から育てて実を付けるか不明…(汗)
コメントありがとうございます。😊
返信が遅くなりまして申し訳ございません。🙇
「威海青皮」について調べてみたのですが、Common Type(一般種)のようですね
なので、ドライイチジクとしては、受粉していないものを使用していると考えられます。
余談ですが、新疆ウイグル産のドライイチジクは、発芽したとの記事があります。