みなさまは、バナナ好きですか?w
わたくしは、バナナが好物です。
バナナを常備して毎日、食べるくらい好きです。w
「ジャイアント・ハイランド・バナナ」ってご存知でしょうか?
正式な名称を「ムサ・インゲンス [Musa ingens N.W.Simmonds]」といい世界最大のバナナなのだそうです。
google にて「ジャイアント ハイランド バナナ」とキーワード検索すると巨大なバナナの画像を目にすることができます。
これなんと食べれるそうですよ!😋
TikTok でも Musa ingens の実(いわゆるバナナの果実)を食べ歩く動画を見たのですが、そのサイズに笑ってしまいます。
巨大な果実をつけるのでそのバナナの木は、とてつもなく大きいですね。
木と言いましたが正式には、幹の部分も「葉」なのだそうです。
幹の高さ 20m ~ 30m にもなり直径 1m 近くに育つそうです。
大迫力のサイズですよね
ニューギニア島が原産地です。標高 1,350 ~ 1,800m に自生しているとのことですが、いつか現地のジャングルの山奥でこんなバナナを見てみたいですね。
さらにバナナ(ムサ・インゲンス)の果実は、どのように収穫するのか知りたいところです。
そんなこんなで、バナナの実を想像していたら食べてみたくなりましてw 探してみたけど見つからない。😢
なので、種子(しゅし)から育てること実生(みしょう)に挑戦します!
そこで、色々とバナナについて調べると、またもや奥深い世界がありました🤣
バナナ Banana Musa 属の繁殖について
わたくしも含めて普段、みなさんが日本で食べているバナナは、ほぼ「Musa acuminata ‘Cavendish’(ムサ アクミナタ ’キャベンディッシュ’)」という栽培品種系の果実です。
昔は、「Musa acuminata (AAA Group) ‘Gros Michel’(グロス ミチェル)」という栽培品種が主要品だったのですが病気の蔓延で衰退し今では、「キャベンディッシュ」が主要品となりました。
わが家で栽培中の「ドワーフ キャベンディッシュ(三尺バナナ)[Musa acuminata (AAA Group)’Dwarf Cavendish’]」の苗木です。
スーパーマーケットなど、世界でおおよそ半分、日本では、ほぼ全てに流通しているのが「キャベンディッシュ」の栽培品種とのことです。
この「ムサ アクミナタ(AAA)’キャベンディッシュ’」の栽培品種の多くは、種(タネ)がありません!
「AAA」という表記が染色体の組み合わせを表していて「AAA」は、三倍体となり「AA」は、二倍体となります。
「AAA」の同質三倍体のバナナは、言い換えると「種なしバナナ」とも言えます。
種なしで食べやすいから多く栽培されるということですね。
「種なしバナナ」は、組織培養によるクローンや親株の脇から生える子株を育てることで増殖できます。
逆に「AA」や「BB」などの表記は、二倍体となり種子による繁殖が可能となります。
今回の「ムサ インゲンス(ジャイアント ハイランド バナナ)」は、染色体が 2n=2x=14 特殊らしいです。種(タネ)が存在します。
播種(はしゅ)・種まきの前準備
前置きが長くなりましたがそれでは、播種(はしゅ)および種まきの前準備です。
「ムサ インゲンス [Musa ingens]」の種子は、大きさがグリーンピースくらいです。
種(タネ)は、見るからに厚い皮でおおわれた姿をしております。
わたくしも今回が初めての挑戦になりますので色々と調査してみました。
まずは、最大の難関といいますか、壁がありまして、
出鼻をくじくようですが「めったに発芽しない」とのことです。😢
バナナの種子は、全般的に発芽しにくいようで「ムサ インゲンス」などは、海外のバナナ掲示板で発芽した書き込みをすると世界中のバナナ愛好家から発芽方法の質問を受けたり祝福されるというくらい困難なことのようです。
今回は、「ムサ インゲンス [Musa ingens]」の種子を入手した専業者による発芽方法で進めたいと思います。
以降、実験的な発芽方法なので、ご了承願います。もし、よろしければ参考にしてみてください。
必要な材料や用具
- 耐熱容器やバケツ
- キッチンペーパー
- 竹酢液(エヴァウェイ)
- ジップ付き透明ビニール袋
- ココピート 乾燥ブロック(ココナチュラル)
- くん炭
- LED ライト
- 透明収納ケース
- ねこ除けマット
- シートヒーター(ピタリ適温プラス)
- 温度計
その他、お湯や水、加工用の工具、電源など必要となります。適宜(てきぎ)、お手元の代用できるものなどと置き換えてください。
現地の発芽環境
「ムサ インゲンス [Musa ingens]」の現地での発芽は、山火事の後によく芽が出るとのことです。
その山火事の環境や条件に似せてあげるとのことですが、なかなか難しいですよね?😅
要は、種子にショックを与えて発芽をすすめると思われます。
他の発芽方法を試すバナナ愛好家も多くいます。
例えば、バナナの果実(種子)が動物達に食べられて、消化器官を通った後の状況に似せるなどです。
山火事は、カップ麺方式?
種子へのショックは、色々な方法があると思います。
山火事の環境に似せるため今回は、カップ麺と同じくお湯を注いだら3分で完成!という何も根拠は、ないのですが種子へ熱湯を注いで3分待ちたいと思います。
耐熱容器へ種を並べてフツフツしている熱湯を種が浸るくらいに注ぎます。容器にフタは、しません。
これによって山火事の環境に近づけたのかな?お湯は、すぐに温度が下がるので乾燥した種子にお湯が染み渡るのが3分くらいなのかな?と思い待ちます。
3分経ちましたら種子をお湯から取り出します。
山火事の後の焼けた地面の環境に近づけるため種へ灰を振りかけるのがよいそうなのですが、住宅事情から灰を作るのが多変なので今回は、竹酢液(ちくさくえき)を使います。
この竹酢液は、竹炭を作るときに出る水分を抽出したものだそうです。
竹酢液の原液を 500倍くらい(園芸用途)に希釈して噴霧器などでキッチンペーパーへしみ込ませて湿らせた(水が滴らない)状態にして包みます。
ジップロックなどのジップ付き透明ビニール袋へ入れて、3日ほど種子を常温、常湿(約20℃)の状態で寝かせます。
ビニール袋の内面に水滴がつくくらいの湿度が丁度よいです。
これで山火事の環境に似せることは、できたかな?
種まきの用土
後ほど種まきをする時に必要となる用土を事前に準備します。
ココピートを使用します。
ココピートは、ヤシ殻を細かくして乾燥させた用土です。
ココピートの乾燥ブロック 500gを水で戻します。
ココナチュラルのココピート ブロック 500g では、5リッターの水で戻すと説明書きにありますが半分の 2.5リッターくらいがちょうどよい気がします。
あらかじめ種まき前にバケツなどに入れて水で戻しておきましょう。
播種・種まき
いよいよ種をまいていきます。😄
育成環境を管理しやすい屋内での発芽を目指します。
過湿ポット
種を発芽させるために透明のジップ付きプラスティックバック(Clear Plastic Ziploc Bag)を使用します。
底マチ付きの透明ビニール袋がオススメです。👍
ジップ付きプラスティックバックだと小分けもできて便利です。
発芽のリスク(カビや病気)を下げる意味でもあります。
透明のタッパーでも問題ありません。
フタをして加湿状態にでき、光を通す容器であれば大丈夫です。
先ほどの水に戻したココピートを一握りして軽く絞り、水滴が数滴だけ落ちるくらいの湿度状態にします。
もし、水滴がまったく落ちないくらいでしたら水を加えて調整してください。
用土の配合
絞った「ココピート(9割)」と「くん炭(1割)」を混ぜて容器へ厚さ 3 ~ 5cmくらいに敷きつめます。
種まき
敷き詰めたココピートの表面へ種をまきます。私は、用土に種を埋めていません。
竹酢液を希釈した液を噴霧器で軽く吹きかけます。
海外のバナナ愛好家が「バーミキュライト」という用土を表面にふりかけていたので別バージョンで実験します。
何の意味があるのか定かでは、ありませんが試してみます。「バーミキュライト」は、種が埋もれない程度、軽めに敷いてます。
最後にフタをして密閉します。
ポットや容器の外へ種の名前と日付を書いておきましょう。
種子へ光を!
熱帯の密林の地面は、木々に覆われていつも薄暗い状態です。
山火事で樹冠の木が倒れ、林床に光が届くような環境を似せていくことにします。
屋外での管理は、天候に左右されますので室内での栽培を前提とします。
先ほどの種をまいた「過湿ポット」へLED 植物育成ライトを照射します。
「ムサ インゲンス [Musa Ingens]」の種にどれくらいの光をあてれば良いのか?という疑問がわきますが、絶対的な正解は、ないのです。😟
各自の環境に合わせて LED の調整をしながら育てていきます。
ですが、あまりにも目安がないので、わたくしがスタート時に試している方法です。あくまでも参考としてください。
「ムサ インゲンス [Musa Ingens]」の育成に最適な PPFD 値は、公表されているデータが見つけられないので「ムサ アクミナタ [Musa acuminata]」の PPFD 値や DLI 値を基準に考えます。
PPFD?、DLI? とは、何ぞや?という方でも一通り読み進めてみてください。
※.PPFD とは、一定の時間に一定の面積で受ける光の量を表す単位(μmol m⁻²s⁻¹)です。
※.DLIとは、PPFD を一日に何時間、照射したかの単位です。
「ムサ アクミナタ [Musa acuminata]」の PPFD 値(一例)
PPFD (μmol m⁻²s⁻¹) 100 – 350
DLI (mol/m²/day) 4 – 14
※.詳しい単位や計算の説明をここでは、省略させていただきます。
とのことで LED の性能の一例として 6,600 ~ 23,000 lux(ルクス)、6,000 k(ケルビン)、90 CRI・Ra(演色)を想定した場合を考察します。
LED の明るさが 23,000 lux の場合、DLI から平均日照時間を 7 時間/日とする。
LED の明るさが 6,600 lux の場合、19 時間/日の照射が必要になります。
間をとって LED の明るさが 10,000 lux の場合、12 時間/日の照射が平均的になります。
※.lux(ルクス)などは、計測する位置で数値が変わるので注意が必要です。
計算を間違えていたらごめんなさい🙇💦ご指摘いただけると幸いです。
ま~でも山火事で樹冠の木が倒れ、林床に光が届くような環境といっても多少の物陰は、あると思われるし「ムサ インゲンス」の現地の写真を見ると曇り空が多い気がします。
樹高が高くなるのも光を求めていると考えられるので林床は、やや暗がりなのかもしれません。
現地、ニューギニア島の 1日の日照時間は、平均して約12時間です。
なので LED の目安としては、おおよそ 10,000 lux、6,000 k、90 CRI・Ra の性能で 1日 12時間の光を照射してあげるところから開始してみてはいかがでしょうか?
別の研究資料からなのですが赤色 8割、青色 2割の LED 光を照射すると育成がよくなるとのレポートもあります。
温度の管理
「ムサ インゲンス [Musa Ingens]」の自生地は、標高 1,350 ~ 1,800m にあるとのことですから、低地より夜間などは、やや冷える気温の環境だと思われます。
「ムサ インゲンス」の発芽には、 30℃前後の気温が必要とのことです。
理想としては、日中 30℃、夜間 25℃ くらいの温度管理ができればよいかと思います。
日本でも沖縄や真夏の気温なみになれば、気温を 30℃に保つこともできますが、今回は、室内管理で冬場も想定しています。
なので、ヒーター(暖房)を使いたいと思います。
たまたま、熱帯魚用に買ってあった「シートヒーター(ピタリ適温プラス2号)」を使います。
ポットの温度管理は、サーモスタット機能つきのヒーターであれば、何でもよいかと思います。
「ピタリ適温プラス2号」の場合、温度の設定は、できないので調整が必要となります。
「ピタリ適温プラス2号」のシートヒーターは、表面温度が 40℃前後まで上がります。
なので、わが家では、ダイソーの「透明収納ケース」の中に「ねこ除けマット(トゲトゲ)」をケース底のサイズにカットして敷きます。
その上に種が入ったポットを並べます。シートヒーターから少し距離をとる意味があります。
あくまでも、わが家の場合ですが「透明収納ケース」のフタを開けておくと、だいたい理想の温度管理ができてます。
これにて「ムサ インゲンス [Musa Ingens]」の「育種箱(いくしゅばこ)」は、完成です。👌
温度計は、お気に入りの「Govee 温湿度計」を使用しています。
難関は、続く
毎週、発芽しているかどうか確認します。
用土が乾燥しないように注意します。
発芽には、「2週間から 1年(またはそれ以上)かかりますが、多くは、4 ~ 6 週間後に芽が出ます。」とのことです。
できる限りのことは、やってみましたが後は、祈るだけ🤣
今後も時折、発芽するかの報告をさせていただきます。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
See You!!!
追記
Sayabo では、今回の「ムサ インゲンス [Musa ingens] 種子」を販売もしております。
希少で高価な種子なため少量でのご提供となります。無くなりしだい終了となりますのでご了承願います。※次回の入手は、未定となります。
その後どうなりましたか?
結果が気になります!
コメントありがとうございます。
報告を忘れてました…ごめんなさい
その後、1年待ってみたのですが、発芽しませんでした。他にも通常?に過湿で蒔いてみたり、何度かチャレンジしましたが今のところ私は、成功していません。
国内(沖縄県など)で発芽に成功されている方がおられるようなので、私もいつか成功させてみたいです。
またの機会に報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。
コメント返信ありがとうございます!
そうだったのですね。。^^;
ムサの発芽チャレンジしている方をあまり見かけないので、貴重な情報を残されているなと思っていました!
また進展があればぜひ記事に書いていただけるとありがたいです〜!
そうですね、ムサインゲンスの発芽は、とにかく難しいそうです。🤣
若干、手元に種子があるので引き続きチャレンジしてみます。
ありがとうございます。