こんにちわ!Sayabo54です。
簡易ビニールハウスでの暑さ対策に「自動空冷システム」なるものを以前の記事で紹介させていただいたのですが「全体像や配線、組み立て方法などわかりにくい」とのご指摘を多々いただきまして、改めて解説をさせていただければと思います。
ちなみに今回から「自動空冷システム」改め Sayabo式「自動空冷ファンシステム」と呼ばせていただきます。w
あくまでも「Sayabo」流の「自動空冷ファンシステム」なので、皆様の環境や条件などにあわせて適時、改変して読み進めていただければと思います。
それでは、自動空冷ファンシステムの工作についてを始めます。
概要
「自動空冷ファンシステム」は、パソコンの内部を冷却する仕組みと原理は、同じになります。
一定の温度(設定した温度)を超えたら換気用のファンを自動で回す。というシンプルな仕組みになります。
わが家の環境では、東向きのベランダに設置した簡易ビニールハウスへ取り付けておりますが 2年以上、トラブルなく稼働しております。
また、簡易ビニールハウスへ「自動空冷ファンシステム」を取り付ける場合の前提としまして、電源が確保できることとなります。
また、配線コードなど剥いて接続等の工作加工をしますので購入された製品などの保証は、効かなくなります。
以降、学校で習ったレベルの電気回路の知識や電気、電子工作なども手順に含まれます。
もし、参考にされる場合は、ご自身の責任の範囲で行ってください。申し訳ございませんが Sayabo では、このシステムの使用にて生じた故障又は損害などにに関しては、一切の責任を負いかねますのでご了承願います。
部品
主要部品
- AC/DC電源アダプター
- 小型ファン
- 温度コントローラー
温度コントローラーへ電源アダプターと小型ファンを接続して簡易ビニールハウスへ設置します。
主要部品の他に電線をつなぐ圧着端子、防水用のケースや防水(アルミ)テープ、防水カバー、工具(ハンダ、ドライバー、カッター)などが必要になります。
皆様の環境や部品によって必要なものは、異なると思われます。
わが家では、簡易ビニールハウスへ「自動空冷ファンシステム」をアルミテープで貼り付けて稼働させています。
場合によっては、ビスで固定したりワイヤーや針金などで固定する必要があるかもしれません。
電源アダプターについて
AC/DC 電源アダプターは、小型ファンの電圧と電流に合わせて家庭用電源(AC 100V)で使用することを条件とした場合の例です。
【AC/DC 電源アダプターの規格例】
入力電圧:AC 100 ボルト(V)
出力電圧:DC 12 ボルト(V)
出力電流:1 アンペア(A) または、500 mA(0.5 A)など
ここで出力電流を 1 アンペアとしているのは、この後に紹介する小型ファンが 0.25 A で 4 機を接続する場合です。
0.25 A × 4 機 = 1 A
「そんなにファンの数は、いらないよ!」という場合など※小さな簡易ビニールハウスであれば小型ファンは、2 機でも十分です。
小型ファンが 0.25 A で 2 機を接続する場合、電源アダプターの出力電流は、500 mA(0.5 A)を選択してください。
0.25 A × 2 機 = 500 mA(0.5 A)
重要なのは、小型ファンの電圧、電流と電源アダプターの出力電圧、出力電流を同じにする。
細かいことを言えば「温度コントローラー」の消費電力や電力損失もあるのですが、影響が少ないので簡略化しています。ただし、電圧、電流を調べるに越したことは、ありません。
また、「もう少し確実に進めたい」とのことであれば各配線を電圧・電流計で計測して「オームの法則」に従いまして「抵抗器」で調整してください。ここでは、説明を省略させていただきます。
電圧、電流が大きく合っていないと発熱や発火の原因などになり危険です。
電圧、電流が定格であっていれば特にメーカーなどは、問いません。
日本国内であれば PSEマーク付きの製品が推奨となります。
ただし「電源アダプター」のコード先端は、「温度コントローラー」へ接続する時に電線を剥きます。
配線加工に抵抗がある場合もしくは、電気、電子工作などあまり得意でない場合は、ご相談いただければ有償にて対応させていただきます。
小型ファンについて
パソコンの冷却(空冷)に使用される小型のファンを使用します。
簡易ビニールハウスの容量が 1.0 立法メートル以下であれば小型ファンは、2 機で十分機能してくれます。
簡易ビニールハウス内の容量の求め方
簡易ビニールハウスの縦横、奥行の長さを調べます。
縦長さ(m)× 横長さ(m)× 奥行長さ(m)= 容量(㎥)
簡易ビニールハウスの容量 1 立法メートルにつき小型ファン 2 機くらいを基準の目安にして皆様の環境(日照度合など含めた)に合わせて数量を調整してみてください。
小型ファンに求められるのは、丈夫 > 省エネ > パワフル > 軽い > 安いの優先度で選定していただければと思います。
ここでの小型ファンは、電源アダプターでも説明しましたが同じ電圧電流となる規格のものを使用しています。
「電気代も高いし、ランニングコストを抑えたい」とのことであれば省エネ型のファンを選ぶのもありです。異なる電圧、電流の機器を使用する場合は、ご自身で抵抗などを計算して安全に配線してください。
小型ファンの製品には、「pin(ピン)数」が色々あります。
この自動空冷ファンシステムでは、プラスとマイナスの配線しか使用しませんので「2pin(ピン)」の仕様が望ましいです。
3pin でも 4pin でもプラスとマイナスの配線が選別して使用できれば稼働可能です。
再度、繰り返しになりますが、電源アダプターを出力電圧:12V、出力電流:500 mA を使用する場合、小型ファンは、同じ電流になるように電圧:12V、電流:0.25A を 2 機使用するなどです。
小型ファンの製品仕様に電圧と消費電力(ワット)しか表示されていない場合、消費電力を電圧で割ることで電流が求められます。
例、小型ファンの仕様が電圧:12 V、消費電力:3 W の場合
消費電力:3 W(ワット) ÷ 電圧:12 V(ボルト) = 電流:0.25 A(アンペア) = 250 mA(ミリアンペア)
となりますので小型ファンを 2 機使用する場合、電流に 0.5 A(アンペア)もしくは、500mA(ミリアンペア)が必要だよといことになります。
電圧、電流を計測できれば確認してください。
それぞれ皆様の用途や環境、使用条件に合わせて小型ファン、電源アダプターなどを用意してください。
「電源アダプター」と同様に「小型ファン」も「温度コントローラー」へ接続するのでコードの分配や配線先に端子などを取り付ける加工をします。
温度コントローラー(サーモスタット)について
「W1209」というセンサー(温度調整)がついているスイッチコントローラーです。同じセンサーが搭載されたモジュールが各種メーカーから製造販売されていると思われます。メーカーは、特に問いません。
「W1209」は、温度センサーで感知した気温が、設定した値を超えると配線された電源を自動でオン/オフする仕組みとなります。
詳しい温度コントローラーの製品仕様や設定方法については、各メーカーや販売元の情報を確認してください。
ここでは、「ACEIRMC XH-W1209」を例にしています。
繰り返しますが、「W1209」の同じような製品仕様であればメーカーや販売元は、問いませんので低廉のものを探してみてください。
配線と組み立て
Sayabo式「自動空冷ファンシステム」の簡易的な配線図です。
画像をクリックすると PDF ファイルが開かれます。A4サイズで調整してますので拡大表示や印刷などで使用してください。
Sayabo式「自動空冷ファンシステム」の配線は、わりとシンプルだと思われます。
【注意点】
- 温度センサーをサーモスタットコントローラ基盤(W1209)の白いコネクタへ向きを間違わないように接続すること
- ACアダプターの配線+(プラス)を分岐して W1209 の K1 と +12V へ接続すること
- 小型ファンの+(プラス)側を W1209 の K0 へ接続し、-(マイナス)側をACアダプターの-(マイナス)と結線して W1209 の GND(グランド)へ接続すること
W1209の K0、K1、+12V、GND の接続する位置は、基盤に印字されていると思われますので確認してください。
図を参考にご自身の環境に合わせて配線してください。これで配線は、完成です。
配線が正しく接続されているか電源へ接続して動作確認をしましょう!
わが家では、サーモスタットコントローラ(W1209)の温度設定を 28℃を超えたら通電(ファンが回る)するように設定しています。
取り付け
わが家では、小型・簡易ビニールハウスの最上段に小型ファンの形状に合わせてシートをくり抜き取り付けています。
小型・簡易ビニールハウスの内側から見た小型ファン取り付け位置です。
小型ファンは、空気を送る側を外へ向けてます。換気となります。
ここで「換気」としたのは、ハウス内の暑くなった空気を外に放出する方が外気をハウス内へ循環するよりも速く内部の温度を下げることができたからです。
なるべく上段へ設置することで上部に溜まりやすい暑い空気を早く外へ排出することができます。
取り付けは、アルミテープで張り付けて固めました。
落下防止を強力にするには、ビスなどでハウス内のラックの骨組みなどへ固定してください。
サーモスタットコントローラ(W1209)へつないである温度センサー(銀色のキャップ)は、なるべく上段の位置へ取り付けましょう。
サーモスタットコントローラ(W1209)や配線は、防水を施してください。
100均などで売っている小型タッパーをくり抜いて収納すると便利です。
最後に外側からのファンの風よけで100均の弁当パックを切り抜いて被せました。
これで取り付けは、完了です。
最後に
最初は、様子を見ながら温度設定など管理で調整しましょう。
また、真夏の日照で、換気だけでの冷却は、追いつきません。
遮光と合わせてハウスのシートを全開するなどして乗り切りましょう。
Sayabo式「自動空冷ファンシステム」は、原則、肌寒く感じる秋から冬そして春の期間に日中の日差しで温室室内の温度が急激に上がる(上がり過ぎる)のを防ぐ目的で使用します。
以上です。
何かお気づきの点、ここをもっと詳細に知りたいなどありましたらご意見お寄せ願います。
そでは、また☺